僕がまだサンフランシスコに住んでいた頃、自分のアパートと同じ通りに、日本発の抹茶カフェ「Stonemill Matcha」がありました。実はこのカフェ、後にCUZEN MATCHAを立ち上げることになる塚田英次郎さんが創業したお店なんです。

Stonemillのすぐ近くには、コーヒー器具で知られるスタートアップ「FELLOW」の店舗もありました。そこに勤めていた日本人の方がいて、僕はその方と知り合いだったのですが、偶然にもその方と英次郎さんがすでに顔見知りだったんです。ご縁が重なって、その方を通じて僕も英次郎さんを紹介してもらいました。

抹茶マシンのアイデアが出るずっと前に、英次郎さんから「どうしたら世界中の人がもっと抹茶を飲んでくれるんですかね？」という相談を受け、それで毎週ブレーンストーミングをしていたのが始まりです。気づいたら家庭用抹茶マシンのデザインをすることになっていました。

当時抹茶がちょうど流行りだしたころで、日本の本当に美味しいものをまだ知らない世界中の人にも味わってもらうということを手伝いたいという思いで、参加していました。

コーヒーのように、碾茶を挽いて挽きたての抹茶を楽しめるマシンというアイデアが出たときに、美味しい抹茶リーフ（碾茶）があり、面倒なプロセスが不要で、お店で買うより新鮮で美味しい抹茶が自宅で誰でも簡単に作れるのであれば、世界中の人に飲んでもらえるのではないか、これは画期的で上手くいくのではないかと思いました。