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抹茶マシンProが世界的デザイン賞を連続受賞。開発の裏側とこれからのビジョン

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CUZEN MATCHAの「抹茶マシンPro」が、世界的なデザイン賞「iF DESIGN AWARD 2026」と「San Francisco Design Week Awards 2026」の2つを受賞しました。CUZEN MATCHAとしては、抹茶マシン(オリジナル)が受賞して以来、それぞれ2度目の受賞となります。

今回は、抹茶マシンProのデザインを手がけたプロダクトデザイナー・枝廣ナオヤさんと、CUZEN MATCHA代表・塚田英次郎が、デザインに込めた想いや開発秘話、抹茶マシンProが世界で評価されたポイントについて語りました。

本記事は、CUZEN MATCHAのポッドキャスト「Go Greener」の収録内容をもとに作成しています。収録の全編はこちらのポッドキャストよりお聴きいただけます。

  1. 抹茶マシンProは、世界でどう評価されたのか
  2. 業務用での使用を想定した設計
  3. 開発において苦労したこと
  4. 受賞式の舞台裏と、次のCUZEN MATCHAの挑戦

1. 抹茶マシンProは、世界でどう評価されたのか

Q:今回の受賞を、どのように受け止めていますか?

枝廣ナオヤ氏:

オリジナルマシンに続き、抹茶マシンProでもiF DESIGN AWARDを受賞できたことを、大変嬉しく思っています。

「iF DESIGN AWARD」は、工業デザイナーであれば誰もが知る国際的な賞です。自分だけがよいと思っているのではなく、業界の人々にも評価していただけたということは、それだけのデザインができたのかという実感があり、素直に嬉しく思っています。

「San Francisco Design Week Awards」は、サンフランシスコという土地柄、環境への意識が高く、ゴミが出ないこと、フードテックとしての革新性といった観点も重要な評価基準となります。CUZEN MATCHAの抹茶マシンProは、そのどちらにも応えられるプロダクトであったと感じています。

塚田英次郎:

「iF DESIGN AWARD」は、一次審査を通過した作品を実際にドイツへ送付し、審査員が現物を手に取り評価します。ファンクション、独自性、コンセプトといった様々な基準のもとスコアが算出される、非常に厳格な審査プロセスです。

抹茶マシンオリジナルの審査時のスコアが高かったこともあり、抹茶マシンProでも評価していただけるかどうか、結果が出るまで正直緊張していました。ナオヤさんのデザインの力で、しっかりと認めていただけたことを嬉しく思っています。

「San Francisco Design Week Awards」は、プロダクトの美しさだけでなく、その背景にある哲学や思想も問われる賞です。私たちが目指してきた「ゴミを出さず、挽きたての美味しさをそのまま届ける」という思想が審査員の方々に伝わったと思うので、本当に嬉しいです。

  • A white Matcha Maker Pro with two whisking cups of bright green matcha shots. A sparkling matcha and fresh lemons are set nearby.

2. 業務用での使用も想定した設計

Q. マシンProの設計において、何を意識しましたか?

枝廣ナオヤ氏:

オリジナルの抹茶マシンは家庭での使用を前提に、一目で印象に残るアイコニックなデザインを追求しました。円窓や銀色の茶筒型パーツなど、記憶に残りやすい造形が特徴です。

そこから、業務用での使用も想定した抹茶マシンProでは、アプローチを大きく転換しました。カフェやカフェテリアという空間に自然と溶け込む、主張しすぎないデザインを目指しています。余計な要素を排した機能的な佇まいでありながら、バリスタにとっては使いやすく、待つお客さまにとっては抹茶が作られるプロセスが見えて楽しめる。その両面の体験を両立することを意識しました。

部品を取り出しやすく、洗いやすく、交換しやすい構造にしたことで、結果として日本建築の木組みを思わせる、積み上げ感のある佇まいになりました。

塚田英次郎:

毎日使う業務用マシンにとって、清掃のしやすさは非常に重要な要素です。トレーが汚れた際はトレーのみを、パーツが破損した際はそのパーツのみを交換できる設計は、長期にわたって安心してご使用いただくための基本的な考え方です。ボタンの数や配置についても、何度も議論を重ねました。

また、オリジナルマシンの発売以降、多くのユーザーの声を積み重ねてきました。抹茶が作られる様子がライトアップされて見えるという演出も、そうした声を反映して取り入れた要素の一つです。

  • A barista slips the mill unit, filled with Cuzen Matcha Leaf, back into the top of the Matcha Maker Pro.

3. 開発において、苦労したこと

Q. マシンProの開発において、苦労したことは何ですか?

枝廣ナオヤ氏:

部品を分けて取り出しやすくするという設計の方向性は早い段階で定まりましたが、それを実際に製造できる形へ落とし込むことは、エンジニアリング側にとって非常に難しい作業だったと思います。

デザインとして筋が通っていても、製造の観点では複雑な設計となる。そのバランスを取ることが、今振り返ると最も困難な部分だったと感じています。

塚田英次郎:

一番苦労したのは、業務用として求められるスピードと、石臼で丁寧に挽くというクオリティをどう両立させるかでした。石臼の回転数を上げると摩擦熱が発生して、抹茶の風味が損なわれてしまう。その限界点を探りながら、エンジニアと何度も試行錯誤を重ねました。

また、何百人ものユーザーにインタビューをして、ここがこうなったらいいなという声を集めながら、一つひとつ改善を重ねてきました。抹茶が作られている様子がライトアップされていた方がいいという声も取り入れていて、お客様側から見た時に、抹茶が作られるステージにライトが当たるような要素も加えています。

新しいことにたくさん挑戦したので、開発がほぼ完成した後も、細かい改良を何度も重ねました。ナオヤサさんをはじめ、エンジニアリングチームの尽力には心から感謝しています。

  • Two Matcha Maker Pro funnels One drops matcha powder while the other whisks a matcha shot.

4. 受賞式の舞台裏と、次のCUZEN MATCHAの挑戦

Q:各国で行われた受賞式はどうでしたか?

塚田英次郎:

「iF DESIGN AWARD」の受賞式はドイツ・ベルリンで行われました。それは、世界中から数千人の受賞者が集まる大規模なイベントです。その中でゴールド受賞に選ばれるのはトップの数パーセントほどで、その存在感は別格でした。世界には優れたデザインハウスが数多く存在することを改めて実感し、次はゴールドを目指したいという気持ちも自然と湧いてきましたね。

「San Francisco Design Week Awards」では、受賞式に合わせてポップアップの抹茶バーを開催しました。主催団体との対話の中で、ノンアルコールのドリンクが少ないという課題があることを知り、受賞した抹茶マシンProで抹茶ドリンクを提供させていただきました。

そこで主催団体の方々と深く交流できたことは、今後の繋がりにもつながる大切な経験となりました。アメリカのCUZEN MATCHAは、サンフランシスコを拠点としているので、地元のイベントをともに作り上げる一部になれたことを、心から楽しく感じています。

Q:次の挑戦について、聞かせてください

枝廣ナオヤ氏:

より金属素材を活かした、頑丈でタフな業務用マシンへの挑戦を思い描いています。エスプレッソマシンが金属製であるように、そうした質感と存在感を持つマシンが実現できれば、新たな可能性が広がると感じています。

塚田英次郎:

宇宙で飲める抹茶マシンを、いつか実現したいと考えています。空禅抹茶の「空」はスペースでもあります。宇宙でお茶会ができたら楽しいなという思いますし、これはいずれやらなきゃいけないと思っています。

まずは地球上のさまざまな場所へ届けていきながら、その先にそんな夢も描いています。

<プレスリリース>

「抹茶マシンPro」が「iF DESIGN AWARD 2026」Product Design部門を受賞 | World Matcha株式会社のプレスリリース

「抹茶マシンPro」が「サンフランシスコ・デザインウィーク・アワード2026」Future of Foods部門を受賞

<CUZEN MATCHA 受賞歴>

2020年1月 CES2020 Innovation Awards Honoree 受賞

2020年6月 San Francisco Design Week Awards 2020 Future of Foods 受賞

2020年8月 Dezeen Awards 2020 Design Longlist 受賞

2020年11月 TIME's Best Inventions of 2020 受賞

2021年3月 Esquire Home Design Awards 2021 受賞

2021年4月 iF DESIGN AWARD 2021 受賞

2021年7月 日本にて抹茶マシン 発売開始

2021年10月 グッドデザイン賞2021 受賞

2023年10月 A Good Housekeeping 2023 Coffee and Tea Awards 受賞

2024年2月 内閣府クールジャパン戦略「CJPFアワード2024」プロジェクト部門 準グランプリ

2026年2月 iF DESIGN AWARD 2026 受賞(抹茶マシンPro)

2026年6月 San Francisco Design Week Awards 2026 Future of Foods 受賞(抹茶マシンPro)

<ポッドキャスト「Go Greener」>

本記事は、CUZEN MATCHAのポッドキャスト「Go Greener」の収録内容をもとに作成しています。収録の全編はこちらのポッドキャストよりお聴きいただけます。